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この日は、調整していただいたピントの試写を兼ねての散歩。ただしまだ完璧ではなく、本当に試写。
縮小しているのでほとんど分かりませんが、スキャンした元画像では、いくつかピントの甘いものがありました。
歩いたコースは、狸穴の裏道から麻布台(飯倉片町)に出て赤坂方面へ。
先日会った黒豹くんが気になって仕方ないので、顔を見たいとも思っていました。
すると、明らかに前回と向きが変わっている。やっぱり動けるんでしょうね…。
実はこの2週前にもここまでのルートを歩いたのですが、
ちょうど半分ぐらい歩いた地点でまさかのカメラトラブルが。
その日は泣く泣く引き返し、ついでに気になっていた箇所を見てもらうため、
カメラを修理に出していたのでした。そしてこの日はそのテスト。
できれば、2週間前の続きを撮りたいな、と思っていたので同じルートを選択。
以前、六本木プリンスがあった辺りを通って六本木通りに出たのですが…。とにかく風が強い日で、
あまりの強風に、進みたかった道に入ったとたん飛ばされそうになり(笑)敢え無く断念。
六本木通りをそのまま交差点方向に上り、三河台公園の信号を右に入りました。
実は六本木は昔、住んでいた事があって、この辺りは通学路でもありました。
今はミッドタウンの一部になってしまった昔の檜町公園が見えるマンション。
今ではそのマンションも建て直しをして、すっかり新しくなってしまいました。
まず驚いたのは、なんといっても三河台中学校の校舎がなくなっていたこと。
高校へは電車通学だったのでこの学校の横を通って駅まで歩いていましたが、
それだけではなく、この中学は元は私が通っていた中学校の分校でした。
その両校が再び統合して私の母校のほうへ場所が移動したのが10年ほど前。
それを考えればとっくに取り壊されていて当たり前なのですが…。
ちょっと不思議な階段地帯がまだあるのか、ずっと気になっていたのでそこも見に行きました。
記憶通りその階段脇の木造の建物も何軒か残っていたのは嬉しかったけれど、
その反対側が大きなパーキングになってしまっていて、
昔はそこに何があったのか思い出せなくなってしまいました。
そこから外苑東通りに出て交差点を渡り、まっすぐ芋洗い坂へ入ると見せ掛け、
駅ビルの手前まで行って、昔は角に吉野家があった細い路地を左へ。
ここに親友が住んでいたので、中学、高校の頃はよく遊んだ場所です。
当時はその吉野家の上?が香妃園という、深夜までやっている中華(今は六本木内で移転)で、
吉野家の上を見上げると、窓から何羽も、毛をむしった鶏肉が吊るしてあったのが思い出深い。
ここから芋洗い坂に出てすぐ右、今はスイート・ベイジルになっている場所は大きな駐車場、
といっても今のようなコインパーキングではなくて昔よくあった砂利を敷いただけの広い駐車場で、
その右端に東風という、白壁の中華レストランがあったことを久し振りに思い出した。
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六本木交差点といえば誠志堂。
というぐらい有名だった書店の一階の床は地面のようなコンクリだったし、
その隣には二階建ての木造の喫茶店があった。窓もイスもテーブルも床も全てが木。
昭和天皇御用達のレアチーズケーキをはじめ、某カレー店のは真似じゃない?
という有名チョコレートケーキなど、常時5~6種類焼いてあるケーキが格別だった、
ユーラシアンという、とても小さな、知らなければ通り過ぎてしまうようなデリカテッセン。
狭いタイル造りの店内に、色とりどりの外国製の缶詰や瓶詰めが並ぶ、
本当に外国の映画に出てきそうな、今考えるとレトロで素敵な総菜屋だった。
その隣の角には、白い、レトロで洋風の、これまた魅力的な小さな床屋があった。
某カレー店も昔はロアビルの地下に支店があって子供の頃よく行った。
六本木からなくなってしまったものを考えたときに、いつもほかに思い浮かぶのは、
交差点の誠志堂並びにあった、「キッチンカロリー」という洋食屋。
ここは本当に私が小さい頃になくなってしまったと思う。
U字型のカウンターだけで、全部の料理が鉄のお皿に乗って出てくるような店。
中学の頃は、その並びにアービーズというファストフードもあったし、
森永ラブや、同伴御用達のアカシア、レッドロブスター、鳥居坂ガーデンと露天(るーてん)に31、
ミスタードーナッツ、喫茶店のエンドレス、神戸ベル、ケーキのヴィクトリア、
台南担仔麺、別のビルに文庫だけを置いていた誠志堂、
同じビルにジョニーロケッツ。ここができてからはハンバーガーインよりよく行った。
俳優座の地下には、店内が列車のインテリアになった、プライムリブの
ヴィクトリアステーション。ここのサラダバーが楽しみだった。
少し飯倉の方に離れると、木造の一軒家の「狸そば」。
天気が良ければ縁側でお蕎麦が食べられた。
考え出せば、そんな店や、中学、高校時代に友達とよく行った公園など、
今ではもうなくなってしまった場所が際限なく浮かんでくる。
自分の、記憶の中にしか、姿が残っていない場所が。
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