« 2013年9月 | トップページ | 2013年11月 »

2013年10月の投稿

2013/10/27

箱庭の町(43)

07

 

箱庭の町

 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

 

この眺め、箱庭というよりは本当は何かの舞台のセットのような、

ちょっと不思議な感じがしていつも立ち止まってしまいます。

 

05

 

この日の出だしはまさに右往左往を絵に描いたような、本当にひどいものでした。

行き先は決めていたので、白金台まで電車で行こうとしていたのだけれど、

まず違う駅から違う線に乗ってしまい、乗り換えたのはいいものの

今度は逆方向の電車に乗って、仕方なく1駅先から乗り直して、

戻ったところ「もう着いた」と思って降りたらまだ1つ手前の駅だったという・・・

(どちらも地元の駅で、なおかつ写真でよく使う路線です)。ここまで重なるとさすがに、

この日は行ってはいけないというメッセージなのかと思いました。

もしくは歩いた方がいいものが見つかるよ、とか・・・。

そう考えて途中、地上に出て歩こうと思った途端、電車がきたりね。

 

そんな滅茶苦茶なスタートだったけど、結局事故にも嵐にも遭わず、

あのタイムロスの間だけ外に出るなということだったのかな?と、

いいほうに解釈しておくことにします。

 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

 

16

 

20

コースは白金台で降りたあと、下って白金へ。

撮り始めはカメラに十数枚残っていたスカーラ。

それが終わってから、落札したばかりの常温ビスタ(バットマン)に入れ替えて、

帰り道の途中で撮り終えた時にそれで終わりにしようと思ったのに、

撮りたいものがいくつか目に付いて結局2本目も装填。

そもそも36枚のつもりで撮っているときに27枚で終わるとびっくりします。

最近はだいたい36枚撮りなのですっかりその癖がついてしまいました。

 

常に散歩に行く度に何かしらあるんですが、この日見た残念な知らせはこれでした。

三よし閉店。

知らなかったんだけど、大正からやっていたお店だったんですね。建物の老朽化と

あるので、お隣の「じゅん」も、ケースがレトロな角のパン屋さんもなくなるのでしょう。

本当に心から残念です。

 

23

 

 

 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

アルバムはメインサイト路地裏の花たちにて。携帯サイトはこちら↓
Qr

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013/10/21

The name of Rose 2013(58)

23

 

薔薇の名前

 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

 

というアルバム記事のトップの写真が、名前の分からないバラってどうよ。

 

撮れなかった年もありますが、バラは10年以上だいたい同じバラ園で撮っています。

今年の春は忙しさと天候に阻まれて、大雨の中、近所のバラ園で我慢・・・と思ったら

意外にもその雨が功を奏してバラ園独占状態で撮ることができ、ラッキーでしたが。

今期もまだ引越しの諸々はあったのですが上手い具合にその隙間で、

念願の横浜まで行ってくることができました。

天気が希望に合致しなくて朝から迷っていたのですが、午後になって決心。

モカの介護が終わっていなかったら、こんなに自由に外出はできなかったのですが、

ちょっと遅いぐらいの時間になってしまったので、結果的には人も少なく、

まして平日だけあってゆっくり撮ることができてとても楽しかったです。

とはいえ食事をせずに出てしまったのと風が出てきて少しきつくなり、

暗くなる時間もだいぶ早まったので15時過ぎには切り上げて地元へ。

 

薔薇の名前についてですが、その10年以上前はコンデジで撮っていた

時代ですのでそのまま名札も撮っておけばよかったのですが・・・。

銀塩だとそういうわけにもいかず、かなり面倒ではありますが一眼で花を撮ったら

携帯のカメラを起動して名札を撮る、をひたすら繰り返して記録しています。

ただでさえ集中して撮っているので、忘れてしまうことも時にはあったり、

奥の方や曖昧な場所に咲いていたり、そもそも名札がないパラもあるのが困りもの。

それでもここのバラ園はかなりきっちり書いて下さっている方だと思うのですけれど。

 

最近は自分の記録漏れだけはないようにと肝に銘じているのでだいぶ減りましたが、

赤いバラが続いたりするとどっちがどっちだったか分からなくなってしまいます。

その場で見て、撮っているときはあとになっても分かるだろうと思っているのですが。

 

さて、今年の秋の薔薇は多少落ち着いた感じがしました。

ひとつひとつの花はしっかりしているのかもしれませんが、

あの春の花の大きさや数の豪華な雰囲気はやはりないような気がします。

同じバラでも季節が違うと、楽しみ方も違ってそれもまたいいですね。

 

バラの写真で香りまで伝えられたらいいなと常々思っているのですが、

今回は写真を編集しているときに、ふっと、バラの香りがした瞬間が何度かありました。

写真自体は、それほど自分では気に入っているわけではないんですが・・・。

 

17

08

(Planae 1.4/50)

 

カメラは使いたかったF-1にスカーラを入れてしまっていたので、久しぶりにSTを。

STでバラを撮ったのは初めてですが、レンズはいつものプラナー2本。

分かりやすく、フィルム1本目を50mm、2本目を85mmで撮りました。

フィルターはPLに、アップのものはクローズアップ+3または4を使用。

フィルムはもちろん私のバラ定番のウルトラで。

普段は1種につきだいたい1カットしか撮らないようにしているのですが、

種類も数も少なめだったので今回は気の向くまま撮りました。

何度か回ってまた同じ花を撮っていることもあります。

 

そうそう、そしていつも通り、バラはプリントからのスキャンです。

プリント自体は普通の街ラボのデジタルプリントですが、

意外とこれがウルトラに合っている気がします。


 

55

(Planar 1.4/85 + Close-Up+3) 

 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

アルバムはメインサイト路地裏の花たちにて。携帯サイトはこちら↓
Qr

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013/10/19

Autumn breeze(28)

21

 

あかつき

 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

 

そういう事情で、8日に行くつもりだったコスモスが中止になって、

今年はコスモスは無理かも…と思っていたのですが

都合がついたので少し遠出して昭和記念公園に出かけてきました。

前々日の台風でのダメージも、ほとんど復旧されていたのですが…

とにかく車を停めて外に出た瞬間から、暴風に近い強風と寒さ!

特に風は大敵もいいとろで、その場で引き返そうかと思うほどでしたが、

せっかく時間をかけて行ったので、無理矢理に近いほど強引にフィルムを消化。

 

車なので一応、レンズも4本と三脚を持っていっていたので、

レンズは2種類しか出番がなかったけれど三脚は活躍しました。

それでもあまりの風の強さに1本撮りきることもできずに撤退で、

全滅でもおかしくないと思っていたフィルム。すぐには現像しなかったほどですが

ほとんどがちゃんと写っていたという意外さでした。

しかもレフレックスで撮った分が、三脚を使ったおかげだと思っていたら、

手持ちのショットも撮れていたのには本当にびっくり。

 

カラフルなコスモスの畑がもう咲き終わってしまっていたのと、寒い上に、

どうせ撮れていないだろうと思っていたのでその先の畑に行く気が起きなくて

もうひとつの畑まで行かなかったのが残念でしたが・・・。

あの悪条件と短時間でこれだけ撮れていたのは本当に奇跡的だと思います。

この公園にはずっと以前にクリスマスのイルミネーションを見に行っただけで

こんなに広いとは思っていなくて、来年のリベンジが楽しみになりました。

 



 

 

そしてフィルム消化のオマケ─

 

27

 

 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

アルバムはメインサイト路地裏の花たちにて。携帯サイトはこちら↓
Qr

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013/10/13

NostaRosa(35)

01_2

 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

 

今年の春に味をしめて、近くて便利でそこそこ数のあるプリンスのバラ園へ。

本当に家からほぼ一直線なので、前日、ふらりと下見に。その時は夏のような晴れ模様。

翌日も天気は曇りそうになかったので、光量が少なそうな、早めの時間に行ってみました。

それでも陽射しを遮るものがないこのバラ園では半分以上の花に陽が当たっていたので

まだ日陰の部分に咲いている花だけを撮るという中途半端さ…。

とはいえ、数は少ないものの、日曜に行きそびれてしまったコスモスも咲いていて

この近さ、人の少なさ、気軽さを考えれば申し分ない撮影場所。

 

カメラは真夏には重すぎて持ち出せなかったF-1を前回からやっと使い始めたので

すぐに決まったのですが、いつもならどちらもほぼ決まっているフィルムの方が

まだ撮るかもしれないコスモスとバラで色々悩み、結局ちょっと(だいぶ)冒険して、

たまたま落札して届いたばかりで目の前にあったパレードを使ってみました。

トーキョー・グラティシーのフィルムは現像してくれるラボが限られているので

プリントが届いたのは約1週間後。不安な気持ちで待っていたのですが、

以前レインボウ7で予感していたように、(あくまでも期限切れの状態ですが)

花を撮った時のニュアンスがけっこう好み!

ただ、フィルムの特徴仕上げでお願いすると多少ピンクカブリが強すぎて、

写真によってはカラーバランスの自動修正をかけているものもあります。

その代わりプリントからのなので、スキャン自体はきれいなはずです。

 

引っ越してからは近くにバラを撮る場所がなさそうなので、それが心残り。

どこか良い場所をみつけないとストレスになりそうです。

 

06

 

17

 
 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

アルバムはメインサイト路地裏の花たちにて。携帯サイトはこちら↓
Qr

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013/10/09

路地裏の花たち -葬送-(32)

03

 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

 

8日、モカが息を引き取ってから少しして、迷ったのですがやっぱり散歩に。

色々な思いをかみしめるように地元を少し歩きました。

この1年より前にも、持病のてんかんの発作がひどかったので

これまでにも散々、覚悟だけはしていたせいか、

この時点では悲しみよりもどこかほっとしたような、気の抜けたような心境でした。

 

フィルムの残りは部屋から見たこの日の夕方の空と、

翌日、残り少ない我が家や火葬に出かける前のモカ。

穏やかで、まるで笑っているようでした。

 

20

 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

アルバムはメインサイト路地裏の花たちにて。携帯サイトはこちら↓
Qr

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013/10/08

虹の橋を渡って(28)

01

 

10月3日、窓から洗濯バサミを落としてしまって、いつもならまず外に出ない

仕事前の慌しい時間帯に拾いに行かなくてはならず、心の中では舌打ちしていたのですが。

戻るときに階段を上がりながら、ビル解体後の空き地の向こうに、虹を発見してびっくり。

本当に時間がなかったのでその場からしか撮ることはできなかったけれど、

休日だったらタワーの下にある本家の屋上まで走ったのに…と残念ではあるものの、

水が溜まっていたので引っ越すまでの間は定番になっている逆さタワーに虹まで撮れた。

タワーだけならほとんどデジカメで簡単に撮っている風景たけど、

この日はせめてと思って、フィルムだけは詰めて両方で撮ってみました。

 

03

 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

 

6日。

約1年、特に今年に入ってからは義理の両親と4人、24時間体制で看護してきた愛犬(モカ)が、

前日からいよいよ食べることさえできなくなり、この日予定していた外出は取りやめ、

1日家でついていることにしました。とはいっても、もう自分で動くこともできず、

一時期は家族全員が参ってしまうほどだった叫び声どころか鳴き声も出ず、

この時はもう一緒に寝るくらいしかできることはできなかったのですが。

それでもそんな状況に息が詰まって、1時間ほどごくごく近所を散歩。

時期にしては暑い日が続いていたせいか、花がけっこう咲いていたのが印象的でした。

 

04

 

13

 

やはりどこかぼーっとしながら歩いていたらしく、途中、視界に入ったオオスズメバチに

吸い込まれるようにふらふらと近寄っていってしまい、危なく引き返しました。

写真を撮るせいもあって、見慣れないものに無意識に近づいてしまう癖がついているようですが

今でも、思い出すたびにぞっとします。まるでロボットのように大きく、どぎつい色形の蜂でした。

 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

 

8日。

前日は夕方や夜に友達がモカに会いにきてくれたりしたのですが、

食べないとはいえまだそこまで衰弱しているようにも思えず、

起きた時は仕事に行こうと思っていたのですが、その十数分後には、

ほんの少し苦しそうに鳴いたあと、モカが息を引き取りました。

5分ほどで家族全員と友達2人が集まり、みんなに見守られて。

あれだけ大変だった介護期間が嘘のように、静かできれいな最期でした。

 

フィルムを現像してみると、ちょうど最初のコマが虹、最期のコマがモカで、

まさに虹の橋を渡って行ったような偶然にびっくりです。

 

27

 

お気に入りのぬいぐるみたちに囲まれて。

みんな子供の頃から、特に白いクマのぬいぐるみは18年近く一緒に遊んだ友達です。

18歳の誕生日まで2か月を切っていましたが、がんばりすぎるほどがんばって、

本来私たちが悲しみにくれるはずだったこれからの月日を、

体力も気力も限界近くまで介護するという形で過ごさせてくれたのだと思います。

 

リアルだけでなく2001年からはじめたモカサイトなどネットを通じても、

本当にたくさんの方にかわいがっていただき、驚くほど顔の広い柴犬でした。

長い間、ありがとうございました。

 

 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

アルバムはメインサイト路地裏の花たちにて。携帯サイトはこちら↓
Qr

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013/10/02

ポストカード

9

 

2013 秋

 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

 

今年6月から、Barですが職場でポストカードを販売しています。

思いがけず好評をいただき、新作追加ごとに必ず買ってくれるお客さまや、

逆に今までお店に来たことのなかった友達が、カードを見がてら飲みにきてくれたり。

 

このところ誘ってくれる人がいて、今まで行く機会が皆無に等しかった写真展でも

再認識したのですが、どうも私は額に入れられた写真をじっくり鑑賞するというのが、

人のであっても自分のであっても苦手なようです。

私の写真を見て個展をした方がいいと言ってくださる方などもいるのですが、

そういうことには今までまったく魅力も意欲も感じませんでした。

絵や美術品、骨董品、出土品などを見るのは好きなんですけどね。

 

私の中で一番しっくりくる写真の鑑賞方法は、写真集でしょうか。

今の時代なら、まさに自分がしているスライドショー形式のウェブアルバム。

 

個展以上に、ポストカードを作ってほしいと言ってもらうことは多かったのですが

この6月までは自分の写真で作ったカードを売ることは考えていませんでした。

途中から、学生の頃はポストカードも好きで集めていたことを思い出し、

自分の写真の原点はここだったのかもしれないという気もしてきています。

 

私個人の感覚では、写真はあくまでも写真。自分が絵を描けたり、

何かを創ることができればそれは芸術なりアートと言える気がするのですが。

 

写真はまず記録するためのものであり、それが記憶にも繋がる。

変化するものを写し、像の中でその時を止めても画像自体は色褪せもすれば、

周りでは時が進み時代は変わり、そもそもその実体自体は朽ちたり消滅もする。

絵より忠実に写し取りながらも、むしろ忠実に写し取るからこそ?

その存在のその瞬間のみが特定されて、ほかのどの瞬間とも違うものにもなる。

そんなことをつらつら考えていると、写真は『動』だと思うのです。

 

特に私の写真は、消えてゆくものを『未来の記憶』として撮っています。

1枚1枚の写真というより、1日、または1本単位の記憶という感覚に近いのです。

そんな、変化するものを動きながら撮っている写真ですから、『ページをめくる』とか、

ウェブなら『クリックする』もしくはスライドショーで『自動的に切り替わる』というような、

動きの中で見てもらえた方が自分にとっては違和感がない気がします。

それも普段の生活の中で、気が向いたときに、気が向いた時間だけ。

 

そう考えると、ポストカードという形はますます理に適っているのかもしれません。

「これきれい!」とか、「これはどこ?」とか、賑やかに会話をしながら選んでもらう。

飾るために買ってくれる人もいれば、葉書として使う人もいる。

飾ったところでいつでも気軽に差し替えて気分を変えることもできるし、

まったく知らない誰かがそのカードを受け取って写真を見てくれたり、

逆に意にも介さずにそのままゴミ箱に捨てられたりすることも多いと思います。

でも、それこそがまさに、私が『撮っているもの』だという気がするのです。

 

 

ほかにも2店舗、置いてもらっているカフェもあり、こんな感じになっています。

 

Dsc_0531

 

また違うご縁がきっかけで、最近ウェブでも購入できる環境を整えたのですが、

これをビジネスにするつもりはなく、当面は知人向けのみに公開していくつもりです。

これを読んでくださった方が、どこかで私のカードを見かけるようなことがあれば、

それもまたとっても楽しいご縁です。いつかそんなことが起こるといいな…

 

5

 

6

 

 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---* 

アルバムはメインサイト路地裏の花たちにて。携帯サイトはこちら↓
Qr

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2013年9月 | トップページ | 2013年11月 »