« Ultra Rose 2013(44) | トップページ | ゆめのあとさき(28) »

2013/05/14

幽幻(36)

02

 

幽幻

 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

 

知人のおかげで、ずっと、『撮りたいな』と思っていた人を撮ることができた。

撮りたいと口に出したのはけっこう最近のことで、

そのときもまさか実現するとはほとんど思っていなかったのだが、

意外にもあっさりとその機会はやってきたのだった。

 

ただ、引退を控えている彼女を撮る唯一の機会だったし、

置屋にまでお邪魔して、おかあさんまで撮らせていただけるとのことで、

人物を撮る経験などない私にとっては=ものすごいプレッシャーでもあった。

チャンスは一度きり。ましてやフィルムである。

こんな時のためにもっと人物を撮っておけばよかったと思ったりもしたが、

もともと、撮りたいと思った人しか撮らないのだから仕方ない。

 

何人かの人に機材などのアドバイスを求めたりしながら、

カメラ、レンズ、フィルムが決まるまでは悩みに悩んで

それこそ誰かに代わってもらいたいと思うほどジレンマに陥った約1か月だった。

 

ようやくすべて決めてしまってからは、もうなるようになれという開き直りもあったが、

実際、その場になってみるとまず時間の余裕がほとんどなく、

思っていたことの1/10も実現できなかった気がする。

そのうえ、予定していた楽屋での撮影がなくなり、撮影数も半分くらいに。

保険で持っていたデジタルなど、ほとんど出番もないほどで、

最後の最後、現像が上がるまではちゃんと写っているか不安一色だった。

 

『とにかくたくさん撮って、1枚でもいい写真があれば成功』

という言葉を励みに、あとにも先にもないほど緊張した撮影だったが、

ポストカード、フォトブックなども無事に作ることができ、

関係者、本人にも喜んでもらえる仕上がりになったので本当に良かった。

よろしければ是非、サイトのほうでアルバムをご覧ください。

 

34

 

18

 

 

反省点は尽きないものの、本当にいい経験、そして記念になりました。

この機会を与えてくださった方々に心から感謝しています。

 

 

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

アルバムはメインサイト路地裏の花たちにて。携帯サイトはこちら↓
Qr

|

« Ultra Rose 2013(44) | トップページ | ゆめのあとさき(28) »

コメント

レンズ豆さん、こんにちは♪
 
芸者さんの知り合いはけっこういるのですが、
白塗り姿を撮れる状況となるとなかなか難しくて
ずっと無理だと諦めていたんですけど…
知人のおかげで素晴らしい機会に恵まれました。
サイトのほうの写真も見ていただけて嬉しいです。
 
フィルムでAFの明るいレンズを持っているのはニコンだけなのでニコン、
85mm以上で明るいレンズがプラナーだけなので、
カメラはコンタックスの軽いほうでアリア、
という基準でのチョイスでした。

最初で最後のチャンスだと思うと考えれば考えるほど欲が出て、
フィルムもフィルターも冒険レベルまで構想が膨らんでしまい、
いっそレンジファインダーで?!とか思ったりもしましたが(笑)
そんなことをしていたらまともに撮れていなかったと思うので
結果的にはこの組み合わせで正解だったと思います。
4月にライブを撮ったときと同じ組み合わせだったので操作に慣れもありました。

プラナーの1.7にされたんですね。
私はプラナーに限らず1.7を使ったことがなくて、
ちょっと興味があるんです。ヤシカのカメラにも^^
 
カメラを持って歩きながら、あんまりニヤニヤしすぎないようにね(笑)

投稿: ABBY | 2013/07/03 19:35

こんにちは。
幽玄の数々を堪能させてもらいました。
なんとも独特な、他ではあまり見られないような種類の色香ですよね。
匂いたつような時間が切り取られたすばらしい写真たちでした。ドラマでした。
ごちそうさま。笑
悩まれた結果、選ばれた機材はニコンとアリアだったんですね。
実はABBYさんの数々の写真(最初のものまでさかのぼって見せてもらっています)
を見て、どうしてもプラナーが欲しくなったのはここだけの話。
ここ何日も、ヤシカの古いボディに1.7のプラナーを付けて、にやにや歩いているのは
わたしです。笑

投稿: レンズ豆 | 2013/07/03 17:56

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 幽幻(36):

« Ultra Rose 2013(44) | トップページ | ゆめのあとさき(28) »