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2013/02/03

F90X vs F-501(test)

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上:F90X 下:F-501

 

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その子は突然やってきた。

 

義理の両親の家に預けた要介護の愛犬を迎えに行くと、

偶然、義母の仲のいい友人が訪ねてきた。ご近所の方なのだが、

私は今まで挨拶する程度でちゃんとお話させていただいたのはこのときが初めて。

その方は自宅ビルを建て替えることになったのだが、その話をしているとき

取り壊しの前に建物の写真を撮らせてもらえませんかと思いついて言ってみた。

ちょうど7のテストに行ってきたあとだったのでカメラを出すと、

その方も以前は写真を撮っていたとのことで表情が変わった。

今は使っていないカメラを「使ってもらおうかしら」と言うので喜んで、

とお答えしたけれど、その場の話の勢いだと本気にしていなかったら、

なんと一度お帰りになったあとすぐにまたカメラを持ってきてくださった。

それがニコンのF90Xだった。f1.4/50のレンズもついていた。

 

まずはレンズをD70に装着してテストしてみる。

劇的にクリアで美しいボケ。デジタルだと1.4でここまで違うのか・・・。

今まで持っていた一番明るいAFレンズはf1.8。違いを見せつけられた。

次に電池を買ってきて入れたが、本体裏蓋のべたつきが激しい。

検索してみるとこれは使われている樹脂のせいで、F90の致命的な弱点のようだ。

症状を緩和、予防、または蓋自体を交換する方法なども載っていたが、

今となってはパーツを見つけるのも大変だろうし、費用もかかりそうだ。

とりあえず家にあったマステを貼ってみると、見た目はともかく、

べたつきに関してはまったく問題なく使用できるようになった。

これなら黒っぽいマステを買えば事足りるので非常にありがたい。

 

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ということで、最終テスト段階のOM-1、普通にどんどん使いたいキヤノン7、

調整に出しら、シャッターユニットが交換されて帰ってきたニコンF-501

同じくミラーズレ修理のコンタックスSTと、テストしたいカメラ目白押しで

選ぶにも迷って決められない状態だったのだが、さらに1台増えたら逆に、

ニコン2台撮り比べればいいではないかと思いついて解決。

ただ時間がなかったのと、写真関係の出費が異常に膨れていたので

少しでも節約になればと1本のフィルムを途中で入れ替えることにした。

レンズはもちろん、F90についてきた1.4/50。

 

【F90X】

 


 

【F-501】

 


 

 

このF-501、非Aiの1.2/55レンズをとりあえず使いたいがために買った、

オークションで送料の方が高かった500円のカメラなのだが、

結果はこちらの方がどうもキレイでボケ方も良く見える。

もちろん修理直後で状態がいいこともあるのだろう。

ただ、AF、AEのF90のあとにこのカメラを使ったので、

ついつい露出を合わせ忘れること数回・・・(F-501はマニュアル露出)。

 

いつも修理後の写りの良さに、主力カメラだけでも定期的に点検に

出したいと思うのだけれどなかなか実行できずにいる。

 

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余談

 

いただいたF90X、本体は傷んでいなかったのだが裏蓋のべとつきがひどく、

調べてみるとこの機種の大きな問題点であることがわかった。この欠陥のために、

機種としての性能が正当評価されなかったと言っても過言ではないかもしれない。

ほかにもラバー部分が若干べたつくカメラもあるが、

このニコンF90のベタベタは、撮影意欲が起こらないほどの重症だった。

これは裏蓋に使われた樹脂の劣化によるもので、

ニコンでも部品交換として対応はしていたようだが今さらそれも面倒だし、

なんとかという剥離剤を使うとか、砂消しで削り取るとか、

ネットでも苦労して使えるようにしている方たちの体験や

個人の方で有償修理されている情報などが載っていたが、

とりあえず、手近にあったマスキングテープを貼ってみた。

見た目はまったく良くないが、肝心のべたつきはなくなったので問題なし。

いっそそのままでもよかったのだが、せめて黒っぽいテープに貼り替えようとしたら

なんとマステを剥がした時に、ベタベタの樹脂も一緒に剥がれて地が出ていた。

半信半疑だったが、まだらに残った樹脂も、マステでペタペタと取ることができた。

とはいえ残念なことに、全部がきれいに取りきれたわけではなかったので、

後日買ってみた、シール状のフィルムシートを上から貼ってみた。

なんといっても下地が一部まだらなので貼り方も完璧とはいえないが、

ぱっと見ではわからない程度にはなっている・・・と思うがどうだろう。

 

Dsc_8516_3

 

調子に乗って、最近ずっと気になっていた、劣化してボコボコになったアリアのラバーにも貼ってみた。

 

Dsc_8523_2

 

こちらはニコンと違って蝶番近くの形状が平らではないのと、

少し雑な作業のせいで美しい仕上がりとはお世辞にもいえないが・・・。

少なくとも修繕前よりは気分的に気持ちいいことは確か。

使ったのはこちらの3M製のラップフィルム シリーズ1080というもので、

恒久性はないが、むしろすぐに張り替えが効くので便利かもしれない。

 

※2016/5/13付記

上記ラップフィルムによる補修から3年以上経過した今の感想です。

最近新しいアリアを入手するまでこのことを忘れていたほどの使い心地。

恒久性無しと書いたものの3年ではまったく劣化も感じられない。

というか本当にフィルムを貼ったこと、あの耐えられないベタベタ、

ベタつきのことを全く忘れていました。お勧めです。

 

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