7(test)
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デジタル一眼レフが一般向けに売り出され、安くなりだした10年くらい前から、
実はずっと欲しいと思っている。
特にここ3~4年のライトユーザー向けのものは、無理をすれば買えないこともなかったのだが、
どうせ買うならせめてハイアマチュア向けのクラスのものをと欲張っていた。
そのせいで資金ができる前についつい、それより安い中古のフィルムカメラや
そのレンズを買ってしまい、結果的にデジイチが遠ざかっていった。
結局、ちょうど一年ほど前に知人からいただいたニコンの70Dが、
私にとって初デジイチとなった。今となっては携帯電話のカメラよりも低い画素数だが、
元々画素数に対する信仰はまったくないので、普段使いには充分だった。
それが今回、ついにデジイチを買おうと、15~20万円くらいの機種をリサーチしていた。
Twitterやfacebook、mixiでもカメ友さんに参考意見を求めたり、
価格.comやオークションを見比べ、かなり真剣に選択に入っていたのだ。
なぜそんなことをぐだぐだ書いているかというと。
もうお分かりと思いますが、その通りです。
ええ、買いました。買いましたとも。
・・・フィルムカメラをね・・・。
はい。もう、ほとんど衝動買いです。
そもそもフィルムカメラというか狙っていた高額AFレンズがあるのだが、
将来そのレンズを入手する前提で、デジイチのボディを買うつもりになっていた。
ただ、それを手にしたときのイメージを思い浮かべてみても、
以前ほどわくわくしない自分に気づいてしまったのだ。
するとなぜか、ふと、それまで興味はあったが買うつもりなどまったくなかった
あるカメラとレンズが、妙に気になりだしてきた(にしてはウォッチしていたり)。
双方の作例を検索して見ても、双方のカメラ(レンズ)を使うことを想像してみても、
結局、選んだのは昭和36年に世に出たカメラとレンズだった。
Canon 7、そしてCanon Lens 50mm f0.95。
セレン光電池式露出計を内蔵したレンジファインダーに、
夢の超大口径レンズとして売り出された、人の目より明るいというレンズである。
最新のデジタル一眼レフと比較するほどの高額レンズなので、迷いはある。
ただ何度イメージを浮かべても、買って届いたデジイチを手にしてもそれほど感動もなく、
こちらのレンジファインダーは手に入れる前から写真で見るだけでわくわくした。
そうなると結果は決まったも同然である。
もちろん、本当に決心するまでにはいろいろなサイト、ブログを参考に検討した。
f0.95ともなれば当然ピントもき難いし、実用的とはいえないことは、
他の方の意見を参考にするまでもなくわかるのだが、その程度にかなり幅があり、
当たり外れが大きいレンズだという意見もあった。
距離計もはじめてのセレン計で、使いこなせるのかどうかなど不安は山積み。
それ以前に、予算内で落札できるかさえ分からなかったのだが、
奇跡的に、予想より若干低い価格で落札することができた。
ファインダーは視野枠を手動式で4段階に変えて50mmや135mmに合わせるのだが、
枠の大きさは変わらないので、ファインダー内の枠(ブライトフレームというらしい)
の大きさが変わるだけ。
しかもf0.95を装着するとファインダーの1/3ほどがレンズで隠れてしまうので(笑)、
構図を取るのがなかなか難しい。フレーミングにこだわる人には使いづらいかもしれない。
露出計も内臓とはいえ、単純にカメラ本体に載せただけと言っても過言ではない。
マニュアルカメラでもTTL測光に慣れているので、最初は戸惑うが、
そもそもネガなのだし、慣れてくると逆に露出計など見ないこともあるほど。
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テスト写真を何枚か。
驚いたことにほとんどの写真にピントがきている。これは予想外。
別の日に2本目3本目を撮ってもピントが合っている。
自分では、開放にしないで撮っていたのでは?と思うほどの合い方。
普段使っているどのf1.2レンズよりもピントの山があるので結構複雑…。
でも一応当たりレンズということで、嬉しい限り。
高い買い物をしてしまったと後悔することを考えたら天国なのだ。
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逆光や反射など強い光を撮るとソフトフォーカスがかかったようにフレアが。
しかしそれに何の問題が?というレンズである。
絞ってもなかなかシャープな表現力。
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三度のテストではっきりしたのは「撮ってとにかく楽しい」カメラだということ。
写真を撮っている!ということを実感できるカメラ、そしてなんといってもレンズである。
問題点を挙げるとすれば、重さ。
F-1にFD1.2/55などでカメラの重さには多少なりとも慣れている自分でさえ、
長時間の持ち歩きはさすがにきつくなってくる。
その重さレンズ込みで約900g・・・。
多分、夏にこのカメラの出番はやってこない。
参考資料 キヤノンカメラミュージアム
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