悠久(36)
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ひょんなことから日帰りで箱根に行くことになった。
親しい人の実家の老舗温泉旅館が木造4階建てと聞いて、撮りたいなぁと呟くと、
ちょうど9月に家族で集まるから、撮りにおいでよ、と言ってくれたのである。
不思議と縁がある。
ただ心配だったのは愛犬の体調。
去年は歳ながらも車で一緒に箱根まで連れて行った子が、
加齢に加えて度重なる発作のせいか、あっという間に初期介護が必要になってしまった。
この1~2か月は落ち着いている状態とはいえ、留守は長くても5時間以内にしたい。
直前まで迷っていたのだが、義母と義姪が留守番してくれ、遅めに出ることにした。
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数日前からその日の予報は東京、現地共に雨で、実際うちの方は出発の直前に降り出した。
いや、降り出したなどというかわいいものではない。バケツをひっくり返したような土砂降り。
ずっと雨の予報だっただけに、さすがにこの降りでは中止したほうがいいかもしれない。
と思った10分後には雨は上がり、いつも(特に遠出するとき)のごとく、一気に晴天に…。
温泉好きなだんなさんと、ちょうどカメラを買ったばかりの友達と3人で出発。
高速では陽射しを遮るのが大変なほどの真夏の天気。
今回の箱根行きでは、もちろんその旅館を撮ることが目的だったのだが、
去年偶然行き着いた六道地蔵、車が停められなくて撮れなかった場所、
そして帰りに小田原で食べたおいしい蕎麦にも期待を膨らませていた。
旅館へは15時過ぎに行けばよかったので、まずは芦ノ湖方面から精進池・六道地蔵へ。
この時は一瞬雨もぱらつくくらいの曇り空だったものの霧はなく、
去年の天気がいかにこの場所にぴったりだったかを再認識した。
その後、旅館に車を停めて中を案内してもらいながら少し撮影もして、
電車でもう一つの目的地へ行き、少し撮ってまた旅館に戻るつもりだった。
駅まで行ったのだがその電車の待ち時間を考慮していなかったので時間がなくなり、
結局、近所を少し歩いただけで旅館に戻り、旦那さんと友達は温泉三昧、
私は部屋にあとから造らせたという露天風呂で足湯を使わせてもらった。
由来、いつの時期に作られたか、どこが古くからのものでどれがあとから作られたものかなど、
普通ではなかなか知り得ない話をガイドしてもらいながらの撮影は、非常に貴重で楽しかった。
一度撮ってみて、もっとたくさん撮れば良かったとか、これならこう撮れば良かったと思っていたら、
12月にまた集まるのでその時はぜひ食事もと言ってもらい、今から楽しみにしている。
本当にありがとう。
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