楽園-忘却のEden-(32)
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この放置された感じと、傾斜路の下の昭和のままの空気が、いつも楽園に見える。
この日は、それまで見過ごしていた、さらに奥まった空き地に足を踏み入れた。
最初、遠目では普通に駐車しているのかと思ったのだが、
持ち主なのか盗難なのか、タイヤは4輪ともパンク、錆と埃に覆われたベンツ。
さらにその後方に夏みかん?が生っている木の下に、
動物の形に見える岩があるな、とこれも遠目で認識していると…。
ゆっくりと近づき、ある距離まで行って思わず一瞬ハッとしてしまう。
ただ、自分の家に兄弟がいるので、すぐに納得した。まさに『生き物』の気配。
この場所のすべての居心地が良すぎて、危なくここから離れられなくなるところだった。
まだ歩き始めて序盤だったので、後ろ髪を引かれつつこの場を離れる。
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絵になりすぎているガードレールとゴミ箱、ほうき。
自転車やバイクなどの乗り物、椅子系はどうも人に見えて撮ってしまうのだが、
自分が猫よけのペットボトルもそう見ていることに、つい最近気づく。
ここにも、自分たちの意思ではないにも関わらず、
置かれたままに楽園を作り出しているペットボトル家族がいた。
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