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2011/01/03

音のない崩壊 -1-(30)

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何かを探している風だった2人連れ。今はなくなってしまった建物だろうか。

 

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この日は、ルートというより、目的地を目指しての出発。

さすがに自力で思いつけるだけの場所を歩きつくした気がするので、

気になる場所を地図を使って見つけ、そこに行くことにした。

 

そうやって決めたこの日の目的地は、虎ノ門3丁目交差点付近の小さな一角。

しかし、たどり着いたその場所でもすでに半分方、立ち退きや取り壊しが行われ、

歯抜け状態に空き地や駐車場が点在する風景へと変わってしまっていた。

この数年で、慣れたくもないのに見慣れてしまった風景だ。

残り半分の建物や町並みには昔の面影が濃く、その対比がいつもながら胸に痛い。

そしてこうなる前に撮りにこなかった自分を呪いたくなるほど後悔。

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自転車だけでなく、バイクも生き物に見える被写体のひとつだ。

 

 

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ある家の軒下をふさぐように、ぎっしりと置かれた植木のところに大きな猫が座っていて、

いつも当然のようにそうするのだが、この日も挨拶の声をかけた。

すると、その奥の軒下から、何か大きなモノが動くごそごそという音と気配が。

待っていると、これまた大きい黒猫がのっそりと出てきた。

半信半疑だったが、足元に擦り寄ってくる人懐こさを見る限り、

挨拶をした人間の声に反応して、わざわざ出てきてくれたらしい。

ふたりとも毛並みはキレイだし太っていて健康そうだし、とても嬉しかったのだが、

顔に新しい傷もあったりして、万一自宅の猫に菌を持って帰るのが怖いので、

ほとんど触ってあげられなかった。せっかく出てきてくれたのに、ごめんね。

 

その一角の奥に、ものすごく古い、大きめのアパートがあった。

立ち退きの終わった建物によく見るネットに覆われていたので空き家かと思ったら、

1戸には灯りがついていた。住人はその部屋だけではないだろうか。

そしてその住人が出て行けば、すぐにここも取り壊されるのではないだろうか…。

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また桜田通りに出て、来た方向へ戻る途中、広大な空き地を発見。

残された看板には『港区エコプラザ』とある。あとから調べると移転したらしい。

木の電柱を久し振りに見たが、これもすぐなくなるモノ…。

昨年は虎ノ門パストラル(農林年金会館)もなくなり、この地域の変化には凄まじいものがある。

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この日、このあと、私にとってはさらに憂鬱な光景に出会うことに。

枚数も多くなってしまったので、この日のメモは、次のブログにつづく

 

 

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アルバムはメインサイト路地裏の花たちにて。

 

 

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