test (after) 31
故障→修理のいきさつはこちら。
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壊れたかもしれない。
古いカメラを修理に出したことは今までになかったので、まずどこに出すのかが問題である。
もちろんこのネット社会で且つネット依存に限りなく近い生活をしているわけだから、
探そうと思えばいくらでも探すことはできるだろう。でも、その時に真っ先に思い浮かんだ人がいる。
それは自分の別ブログで偶然知り合った人。
直接メッセージのやり取りなどはなく、ただ足跡を付け合う関係だったが、
もし修理などをする事態になったときにはお願いしたいな、と、漠然とだが思っていた。
実は、壊した日のうちに、連絡は取ってあった。
場所は大阪だが、郵送で受け付けてもらえるとのこと。
良心的だと思える料金も事前に明示してくれ、付加料金も発生しない。
なおかつ、修理後の送料は先方が負担してくれるという親切さ。
初めてのメッセージで不安はあったが、的確な返信内容を見て、
この人なら間違いないだろうと、すぐにお任せすることに決めた。
この際だからと、落下させた時に装着していたレンズの分解清掃と
カメラのオーバーホールもお願いすると、それも快く引き受けてもらえた。
ただ、それが12月の25日。師走の忙しい時期である。
当然のように修理は三が日明けなのだろうと思っていたら、逐次メールで
こちらの都合なども考慮していただき、カメラが手元に戻ってきたのはなんと年内の大晦日。
届いたカメラとレンズを見て、チリ・ほこりのなさに感動。
どちらも中古をオークションで買ったもので、特にレンズは相手の説明不足で、
最初からカビが発生した状態のものを気にしながらも使っていたので
その変貌ぶりに「ここまで違うのか~」と嬉しいやら反省やら。
そしてさっそく試写…といきたいところだったのだが、元旦早々風邪を引いてしまい、
ようやく撮りにいけたのが1月も半ばを過ぎた頃になってしまった。
実際に撮る段階では、まずファインダーをのぞいたときのクリアな視界に感動。
そしてシャッターの軽さに感動。出来上がった写真も、多分前よりクリアでシャープ…。
かかる費用を含め、それまではなかなか思い切りがつかないメンテナンスだったけれど
こんなに気分まで違うんだな~と、後悔しきりだった。
メッセージのやり取りでも、的確なアドバイスをいただいたり、
なにより仕上がりが、プロにお任せすることの価値をあらためて実感するものだった。
カメラの修理・メンテで迷っている方、一度相談してみてはいかがでしょうか。
カメラのドクターこと堀さんのブログはこちら
http://ameblo.jp/csstp/
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この日は朝から4時間の、長い散歩。一服休憩と現像待ちのお茶を入れての時間だが。
コースは三田通りから二の橋に抜け、左に進んで古川橋を右に。
古川の一本向うの細い道を歩いて、五の橋商店街から三光通りに出て恵比寿、
白金トンネルまで行って戻り、三光通りを逆に歩き、裏道に入って四の橋。
まっすぐ渡って元麻布に向かう坂を上り、有栖川公園で一服。
グランドの横を通って、宮村の方に下っていく。子供時代を過ごした場所。
区内のいろんな場所を歩いたけど、やっぱりここが一番落ち着くんだなと、
あらためて思った。15歳まで母親と暮らした場所。
母が死んだことによってそこは、自分の中で壊したくない思い出の場所になっていて、
このリハビリの散歩を始めるまでは、ほとんど足を踏み入れることができなかった場所。
なのに行ってみれば昔のままの姿がかなり残っていて、目にしてる風景はあの頃のままなのに、
だけど夕暮れになっても自分が帰る場所はもうどこにもなくて、
撮ったあと軽い発作を何度も起こしながら、それを克服していった場所。
今回はその場所を、撮ることは後回しにして、ゆっくり歩いた。
だけどその場所も昨年から、急速に取り壊しや建て替えが始まった。
もうこの景色は長くないのだろう。
誰がどんなに強く想っても。それは止められない。
唯一の、といっていい、帰れる場所。私の原風景。
どうか少しでも。長く今のままで、せめて今のままでいて欲しい。
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アルバムはメインサイト路地裏の花たちにて。
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