Test (before) 24
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家の玄関の前に、縁台を置いている。
買い物の袋の一時置きや、出かける前の身支度に便利である。
フィルムテストの最後の1本はモノクロだったのだが、出かけようとして、
そのフィルムを入れたカメラを、犬と一緒に縁台に置いていた。
そのとき、たまたま工事していた隣家の工事関係者に挨拶をされた。
いつもなら飛び出さない犬が、知り合いと勘違いして縁台から飛び降りる。
激しい音とともに落下するカメラ。コンクリートに激突。陥没…。
あっという間のできごとだった。
最悪なのは、それが自分が一番愛着を持っているカメラだったこと。
ラッキーといえばラッキーだったのは、それが頑丈なカメラだったこと…。
ものすごいショックを受けながらも、すでにフィルムは入れてしまっていたし、
暮れの用事に出かける予定だったのでそのまま出かけた。
陥没箇所は、カメラ上部の右手前角。シャッターは一応切れるようだった。
なんだかいい写真が撮れている気がする…と思いながら4~5枚撮ってみて、
そこで初めて気がついた。カウンターが止まったままだということに。
これは、カウンターが壊れて動いていないだけなのか?!(その場合写真は撮れている)
それとも、フィルム自体が送られなくなってしまったのか?!
落ちた衝撃でパーフォレーションがずれてしまっただけなのか…?
どちらにしても、一度フタは開けざるを得ない。泣く泣く開けてみた。
確かに、フィルムは少しずれていた。これが原因であれば…。
祈りながらフタを閉めるが、カウンターはリセットされていない。
何度か開け閉めしつつ、空シャッターを切る。リセットされない…。
やはり、カウンターは故障しているようだった。
それだけならまだ、写真を撮ることだけならできるのだが…。
そう思って、翌日テストに出かけたのがこのアルバム。
カウンターは動かないままだが、確かに撮れている感触はある。
ただ、枚数を数えながらだと、撮影に集中できない。
しかも自分のカウントではあと1枚だと思っていたのに、数え間違いをしていた。
結局写すことはできていたけれど、上がった写真を見てあとから思ったのは、
横位置の写真が多いということ。本来私の写真は縦位置が多く、
それが1本のうち半分以上になることもあると、以前から気づいていた。
意識して縦にしているわけではないのだが、自分の構図が取りやすいのが縦なのだと思う。
それが極端に少ないときは、疲れているとか、いい被写体に出会えないとか、
総じて集中して撮れていない時だということも経験上分かっている。
それが如実に表われたということなのだろう。
カウンター故障のまま撮ることもできたが、やはり修理に出すことにした。
余談であるが、没になったモノクロフィルムの4~5枚は、
撮れていたらかなりいい写真だった気がしてならない。返す返すも無念である。
さて、この日のコースは、麻布十番を出発して元麻布、有栖川公園、広尾商店街、
天現時の交差点を左に曲がって途中で南麻布に入り、麻布十番に戻った。
元麻布の空き地には霜柱が立ち、水溜りに氷が張っていた。
地元で自然凍結した水を見たのは何年ぶりだっただろう。
2009年暮れの東京はかなり寒かったと思うが、この日も寒い朝だった。
広尾では、なんと樹氷が!…といいたいところだが、これはオーナメントだった。
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アルバムはメインサイト路地裏の花たちにて。
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