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2008/11/22

イツマデ(19)

18_19

 

 

死者の躯(むくろ)、野に見置かれしこと繁し時世(ときよ)に、

頭は人、尾は蛇、足手は虎の如く、

身の丈一丈六尺を超す化鳥(けてふ)、いづこより現る。

此の鳥天(あまつ)より舞ひ降り、死者の傍らに止まりて啼く音(ね)の、

「イツマデ、イツマデ」と澄み昇りける。

其は人の躯の打ち棄つらるるを託(かこ)つものなれど、

怖れ惑ひ、騒立つ民を鎮めむと 公卿の命にて鏑矢に討たれ息絶ゆ。

人の思ひの奥無(おうな)しこと、然(さても)拙し。

※鵺とも言われる怪鳥「イツマデ」をモチーフにしていますが、文章は創作です。

 

 

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この日のルートは、麻布十番のパティオから大黒坂、一本松坂を上がり、

仙台坂上の裏通りを回って元麻布から戻るコース。

後半の数枚はその日の午後に出かけた代々木で撮ったもの。

 

壁の落書きが印象的で、「イツマデ」を思い起こさせ、

ついついなんちゃって古文を書いてしまいました。

 

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アルバムはメインサイト路地裏の花たちにて。

 

 

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