往く夏のざわめき(25)
8月31日。
その日付の響きはどこか切ない。夏休み最後の日。
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この日のコースは、大黒坂を上がって元麻布1丁目を散策し、
少し下ってまずは子供の頃によく遊んだ小さな公園へ。
まさに真夏、という昼下がりの灼熱の太陽の下、
いつもなら子供たちで溢れている公園にも人影はない。
暑さのせいなのか、夏休み最後の日というせいなのか、
多分その両方なのかもしれない。
それにしてもあまりの人気のなさに、少し不思議な感覚さえ覚える。
と、その水飲み場で素晴らしい光景に遭 遇。
これは!!(笑)
ピカピカに新しく見えるキャンディカラーの水鉄砲たち。
本当に、この形のまま並べられていた。
遊んでいた子供たちは、一体どこに消えたのか?
昼食に戻ったにしても、この数と新しい感じ。不自然?
照り返り、静まり返った公園で、ちょっと異空間を味わった。
それからまた上に上がり、有栖川公園へ。
必要に駆られて入ったトイレに足を踏み入れた瞬間、こんな光景に目を奪われた。
なんて芸術的で、なんて美しくかわいらしいオブジェ。
この日から私は、撮影中に必ずこのトイレを使うようにしている。
さて、この日使ったフィルムのうち1本目は、このとき初めて使ったものだった。
コニカミノルタのJX100。アグフアを使い慣れていた私は撮影中もその感覚でいて、
特に今回は水鉄砲のようなカラフルなものも撮っていたので、
出来上がるまでは少し失敗したかな…と思っていた。
スキャン中もやはり、ちょっと色があっさりしているかな…、と思っていたのだけれど、
開いてみるととてもいい。特に陽射しの透明感がものすごく好み。
これはたまたま人からいただいたフィルムだったので調べてみた。
するとなんと…そのときすでに製造中止。ものすごくがっかり。
それ以来オークションでもチェックしているが、手に入れられたのはほんの数本。
もう出回っていないようで、とても残念に思っている。
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アルバムはメインサイト路地裏の花たちにて。
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